自己破産 弁護士費用を徹底解説|内訳・相場・分割・法テラス活用まで完全ガイド

この記事を読むことで分かるメリットと結論
結論を先に言うと、自己破産にかかる弁護士費用は「事件の種類(同時廃止or管財)」「財産の有無」「地域や事務所ごとの方針」によって大きく変わりますが、一般的な目安を押さえておけば、費用準備・支払い方法(分割や法テラス活用)・弁護士選びの判断ができるようになります。この記事を読めば、必要な書類とタイミング、費用を下げる現実的な手段、そして手続き後の生活再建のポイントまで、一通り理解できます。1. 自己破産と弁護士費用の基本理解 — まずは全体像をつかもう
自己破産とは、支払い不能(返済できない)状態にある人が裁判所に申し立て、免責(借金の返済義務を免れること)を受ける法的手続きです。自己破産手続は大きく分けて「同時廃止」と「管財事件」の2種類があります。ポイントは次のとおり。- 同時廃止:財産がほとんどなく、管財人による処分が不要なケース。手続が比較的シンプルで費用も抑えられる。
- 管財事件:一定の財産がある、詐欺的行為が疑われる、債権者数が多い等で管財人が選任され、財産処分や配当が必要になるケース。手続が長引き、費用(管財予納金)も高くなる。
弁護士に依頼するメリット
- 債権者とのやりとりを一括で任せられ、取り立てが止まる(受任通知効果)。
- 免責要件に関する書類作成・主張をプロが行い、手続ミスを防げる。
- 複雑な財産処理や債権者対応を代行してくれるため安心。
弁護士費用の位置づけ
弁護士費用は裁判所に支払う手数料(公的費用)や実費(郵送・交通など)とは別に発生します。弁護士費用は「着手金」「報酬金(成功報酬)」「実費(事務処理費用、コピー代等)」などに分かれるのが一般的です。また、個別の事務所では「パック料金(同時廃止パック、管財パック)」を設定していることも多いです。
なぜ費用差が生まれるのか
- 事件の複雑さ(財産状況、債務の特殊性)
- 地域や事務所の規模(都市部の方が高めの場合が多い)
- 弁護士の経験や専門性
これらを踏まえて、自分のケースがどのタイプか把握すると費用の見当がつきやすくなります。
1-1 自己破産の手続きの流れと、どの段階で費用が発生するか
典型的な流れ(弁護士依頼を前提に)は次の通りです。1. 無料相談(または初回相談)で現状把握と方針決定
2. 依頼・委任契約(着手金が発生する事務所が多い)
3. 債権者への受任通知送付(受任後、取り立てが原則停止)
4. 財産・収入の調査、必要書類の提出
5. 裁判所へ破産申立(申立て時の裁判所費用・収入印紙等が発生)
6. 同時廃止か管財かの判断
7. 管財の場合は管財予納金等の納付(裁判所へ支払う)
8. 免責審尋・免責許可、不許可の場合の異議申立対応
9. 手続終了後、報酬金の精算
費用発生のタイミング
- 着手金:契約時に請求
- 裁判所手数料:申立時に支払い(数千〜数万円の範囲が一般的)
- 管財予納金:裁判所の指示に従って申立前後に納付(管財事件なら十万円台〜数十万円)
- 報酬金:事件終了後に請求されることが多い
(私の経験談:初回相談で「まずは受任して受任通知を出しましょう」と言われ、その後すぐ取り立てが止まった安心感は大きかった。着手金をどう工面するかは早めに弁護士と話すと良いです。)
1-2 弁護士費用の構成要素(着手金・報酬・実費・裁判所費用)
- 着手金:弁護士が事件を引き受ける対価。自己破産では着手金を設定していない事務所もあれば、数万円〜の所もあります。着手金を抑えると依頼しやすくなる反面、事務所のカバー範囲を確認しましょう。- 報酬金:免責確定や債権者対応の結果に応じて請求される成功報酬。自己破産では「免責が得られたら報酬」として設定されることがあります。
- 実費:郵送費、コピー代、交通費、郵券、通信費など。依頼者負担の事務的コストです。
- 裁判所費用:申立てに必要な収入印紙や官報公告費用、管財予納金など。裁判所に支払う公的費用は事務所で立替え・精算することが多いです。
1-3 申立手数料・裁判所にかかる費用の概要
裁判所に納めるお金は、主に次の項目です。- 申立手数料:申立に必要な収入印紙等(案件により金額は異なる)。一般には数千円〜数万円程度。
- 官報公告費用:破産手続開始や免責確定時の公告費用(実費)。数万円かかることがあります。
- 管財予納金:管財事件で管財人の報酬や事務費用の前払いとして裁判所に納める金額。裁判所が決定し、数十万円になるケースもある(事件の内容次第)。
注意点:同時廃止か管財かで大きな差が出ます。管財事件になると、総額で大きく費用が膨らむため、事前に弁護士へ現状の財産・債務を正確に伝えておくことが重要です。
1-4 費用相場の地域差・事案の難易度の影響
- 都市部(東京・大阪など)の事務所は、地方の小規模事務所より相場が高めに設定されていることが多いです。- 事案の難易度(財産調査の手間、債権者数、事業債務の有無、資産処分の必要性)によって追加費用が発生します。
- 法律事務所の専門性(個人破産を多く扱うか、企業破産経験があるか)により、費用対効果が変わるため、単純に料金の安さだけで選ばないことが大切です。
1-5 費用を左右する具体的な要因
- 借入総額:債務の額そのものよりも、財産の有無や債権者数が影響します。- 財産の有無:不動産や高価な車があると管財事件になりやすく、それに伴い費用が増えます。
- 顧客の対応状況:資料が整っていない、取引履歴が複雑な場合、弁護士の調査費用が増えます。
- 債権者の反応や争い:債権者が異議を出すと裁判対応が必要になり費用が増えることがあります。
2. 弁護士費用の内訳と相場 — 具体的な目安を把握しよう
ここでは、一般的に公開されている事務所例や業界記事を基にした「目安」を示します。あくまで目安ですので、必ず複数の事務所で見積りを取り比較してください。2-1 着手金の目安と考え方
自己破産の着手金は0円〜数十万円まで幅があります。多くの事務所では「同時廃止向けパック」を設定しており、その中で着手金を含めた総額を提示することが一般的です。着手金を低く設定している事務所は依頼しやすい一方、追加費用の有無(報酬に何が含まれるか)を契約前に必ず確認しましょう。(例)同時廃止パック:着手金5〜20万円程度を設定し、別途報酬を請求するケースがある。管財事件では着手金が高めに設定されることが多い。
2-2 報酬金の目安と報酬の時期
報酬金は免責確定や手続き完了を基準に請求されます。免責が認められたら報酬の一部が請求される「成功報酬型」が見られます。金額は事務所の料金体系によって異なりますが、着手金と合わせて総額で判断するのがポイントです。(例)同時廃止の総合パックで20〜40万円、管財事件で40〜80万円を目安に説明されることが多い(事務所による差あり)。
2-3 実費・日当・交通費などの実務的費用
実費は事務所ごとに扱いが異なりますが、郵便代やコピー代、交通費、通信費などが含まれます。遠方の裁判所出頭や証拠収集が必要な場合は日当や追加実費が請求されることがあります。契約書に「どの実費が発生するか」を明記してもらいましょう。2-4 申立手数料・裁判所費用の実費感覚
裁判所に支払う費用(申立手数料、官報公告費、郵券など)は数千〜数万円程度が一般的ですが、管財予納金は別枠で高額になる可能性があります。管財事件の場合、裁判所が指定する管財予納金(管財人の報酬や処理費用の前払い)は数十万円の提示があることが多いです。事前に裁判所や担当弁護士に確認しましょう。2-5 地域差・規模差による費用の変動
大都市の事務所、特に経験豊富な弁護士が在籍する事務所は相対的に費用が高くなる傾向があります。一方で、地域密着型の事務所や若手弁護士によるリーズナブルな料金設定の事務所も存在します。ポイントは「価格だけでなく、手続きのカバー範囲(裁判所対応、異議対応、債権者対応など)」を比較することです。2-6 司法書士を併用する場合の費用比較(利点と注意点)
自己破産の申立自体は司法書士の業務範囲外(代理は出来ない)です。ただし、簡易な書類作成補助や手続きの補助業務を司法書士(認定司法書士含む)に依頼できるケースがあります。司法書士費用は弁護士より安い場合が多いですが、裁判所での手続代理や免責の法的主張は弁護士でないとできないため、結果的に弁護士の介入が必要になるとトータル費用が増えるリスクがあります。特に債務が大きい、異議が予想される、免責不許可事由がある場合は最初から弁護士に相談した方が安全です。3. 費用を抑える方法と注意点 — 使える制度と実務的コツ
自己破産は生活再建の手段の一つですが、費用面で不安がある場合は次の選択肢を検討してください。3-1 法テラス(日本司法支援センター)・民事法律扶助の適用条件と使い方
法テラスは経済的に余裕がない人向けに、弁護士費用の立替や無料相談を提供しています(民事法律扶助)。要件は収入・資産の基準があり、基準を満たせば弁護士費用の立替(後で分割返済)が受けられることがあります。手続きの窓口で簡単な審査があり、条件に応じて支援が決定されます。使い方の流れ:
1. 法テラスの無料相談や初期相談を利用(電話・窓口)
2. 支援申請の審査(収入・資産等の確認)
3. 支援が認められれば、弁護士費用の立替が行われる(返済計画あり)
注意点:法テラスはすべてのケースで利用できるわけではなく、収入・資産基準を満たす必要があります。また、立替の場合は原則として返済義務がありますが、返済負担を軽くする相談が可能です。
3-2 国選弁護人・法的支援の活用可能性と限界
「国選弁護人」は刑事事件で被告人が弁護士を選べない場合に付く制度で、自己破産の民事手続には適用されません。したがって、自己破産で弁護士費用を無料で得られる仕組みは基本的に法テラス等の民事扶助が中心になります。民事扶助は条件を満たせば使えますが、利用の可否は審査されます。3-3 分割払い・月払いの実務的ポイントと注意点
- 多くの弁護士事務所は分割払いに対応していますが、分割回数や利息の有無は事務所により異なるため、契約前に細かく条件を確認してください。- 着手金を分割で支払えるか、裁判所費用は事務所が立替えてくれるかなどを確認すると資金繰りがしやすくなります。
- 分割で支払う場合、未払いのリスク管理(支払不能になった場合の取り扱い)も契約書で確認しましょう。
3-4 着手金を低く抑えるための準備と契約時の確認事項
- 書類を事前に揃える(給与明細、預金通帳、借入明細、契約書等)ことで弁護士の作業時間を短縮し、追加費用を抑えられる場合があります。- 契約書には「何が費用に含まれているか(調査、出頭、通知送付、異議対応など)」を明記してもらい、追加費用の発生条件を確認しましょう。
3-5 費用を抑える際のリスクと避けるべきケース
- 料金が著しく安い事務所は、後から追加費用を請求するケースがあるため契約内容を注意深く読むこと。- 司法書士等の安価な代行サービスに頼りすぎると、結局弁護士の介入が必要になり総額が増えるリスクがある。
- 不誠実な事務所との契約は免責取得の可能性を下げるリスクもあるため、安さだけで選ばないこと。
3-6 自己破産以外の選択肢(個人再生、任意整理)との比較と費用感
- 任意整理:裁判所を通さず債権者と和解する方法。弁護士費用は個別債権ごとに設定されることが多く、着手金・報酬の総額は自己破産より低い場合がある。ただし減額できない債務や住宅ローンは別扱い。- 個人再生(民事再生):住宅ローン特則を使って住宅を守りつつ負債を圧縮する手続。弁護士費用は自己破産より高くなるケースが多い(手続が複雑なため)。
選択肢によって費用と手続き後の生活への影響が異なるため、複数の案を弁護士に提示してもらい比較検討することが重要です。
4. 自己破産の依頼フローと実務ポイント — 実際に何をするかを具体的に
ここでは相談から手続き終了までの段取りと、実務で押さえておきたいチェックポイントを詳しく説明します。4-1 無料相談の活用術と準備しておくべき質問
- 相談前に準備するもの:身分証明書、預金通帳のコピー、借入先一覧(契約書、明細)、給与明細、家計簿など。- 無料相談で聞くべき質問例:
- 私のケースは同時廃止になる可能性が高いか?
- 総額の見積り(着手金・報酬・実費)を提示できるか?
- 分割は可能か、事務所が裁判所費用を立替えるか?
- 手続きの期間はどの程度か?
- 免責不可となるリスク要因はあるか?
これらを最初に確認することで、安心して手続きを進められます。
4-2 受任までの流れ(問い合わせ → 面談 → 契約)とタイムライン
- 電話やメールで問い合わせ → 初回相談(現状確認) → 面談(詳細ヒアリング) → 委任契約(着手金支払い等) → 受任通知送付(債権者対応開始)という流れが一般的です。- 時間軸:相談から受任までは早ければ数日、申立てまでに1〜2週間の準備期間がある場合も。管財事件はその後数ヶ月〜半年以上かかることもあります。
4-3 必須書類の準備リストと事前チェックポイント
- 身分証明書(運転免許証・マイナンバーカード等)- 債務関係資料(借入先一覧、督促状、契約書、借入残高の証明)
- 収入関係資料(給与明細、源泉徴収票、確定申告書)
- 預金通帳のコピー(過去数か月分)
- 財産関係資料(不動産権利証、車検証、保険契約の解約返戻金の証明等)
- 家計の状況がわかる資料(家計簿、毎月の支出一覧)
弁護士によっては、これらをもとに同時廃止か管財かの見込みや費用試算をしてくれます。
4-4 契約内容の確認事項(費用内訳・解約条件・着手金の返還など)
- 着手金が発生するか・発生する場合の返還規定- 報酬金の算定方法(免責確定時に何をもって成功とするか)
- 追加実費が発生する可能性とその上限
- 途中で依頼を辞めた場合の精算方法
- 裁判所への出頭が必要な場面とその費用負担
契約書は必ず書面で受け取り、分からない点は遠慮なく質問しましょう。
4-5 手続きの期間感と費用支払いのタイミング
- 同時廃止:申立から1〜3か月で終了することが多い(事案により差あり)。- 管財事件:数か月~1年以上かかる場合もある(財産処分や債権者集会があるため)。
- 費用の支払いタイミング:着手金は契約時、裁判所費用は申立時や管財人指示後、報酬金は手続終了後に請求されるケースが一般的。
4-6 弁護士とのコミュニケーション術とよくあるトラブル回避
- 連絡手段(メール・電話・面談)と応答時間の目安を契約時に決める。- 進行状況は定期的に報告してもらう(特に管財事件では中間報告が重要)。
- 追加費用が発生する場合は事前に見積りを出してもらい、同意の上で進める。
- トラブルが起きたらまずは事務所内で話し合い、解決しない場合は日本弁護士連合会等の苦情処理窓口を利用することも可能。
5. よくある質問と用語集(Q&Aセクション)
ここでは検索利用者が特に気にするポイントをFAQ形式で丁寧に解説します。5-1 免責の要件と免責不可となるケース
免責(借金を免れること)の基本要件は「支払不能であること」。ただし、次のような場合は免責が認められない(不許可事由)ことがあります。- 免責を受けるために詐欺的行為を行った場合(財産の隠匿、資金の不正流用等)
- ギャンブルや浪費など明らかに免責濫用と認められる行為がある場合(頻度や状況により異なる)
- 債権者に損害を与えるような行為がある場合
免責の判断は裁判所と管財人・弁護士の主張・証拠に依ります。正直に事情を説明することが重要です。
5-2 法テラス・民事扶助の具体的な利用方法
法テラスの窓口や電話相談で初回相談や支援の可否を確認できます。支援が決まれば、弁護士費用の立替や分割支援が受けられます。具体的な手続きは法テラス窓口で案内されるため、まずは問い合わせをしてみましょう。5-3 破産後の生活設計と信用情報の回復
- 破産後は一時的に信用情報(いわゆるブラックリスト状態)に登録され、クレジットカードやローンが利用しづらくなります。登録期間は手続きの種類や信用情報機関により異なりますが、一般に数年(5〜10年程度)とされることが多いです。- 生活再建のポイント:公共支援の利用、家計の立て直し(家計簿の見直し)、就業・スキルアップ等の長期的計画を立てること。
- 住宅や生活に関する支援窓口(市区町村の生活相談窓口)を活用するのも現実的です。
5-4 債権者集会とは何か、どんな影響があるか
債権者集会は、債権者が集まって破産手続に関する意見を述べる場です。個人の破産事件では必ずしも開催されず、管財事件で行われることが多いです。債権者集会が開かれると手続きが長引く可能性がありますが、弁護士が代理出席するのが一般的ですので心配はいりません。5-5 費用が足りない場合の相談窓口と対処法
- 法テラスを第一の相談先として利用する。- 市区町村の生活相談窓口で一時的な支援や助言を得る。
- 弁護士に分割払い・着手金免除の交渉をする。
- 任意整理や個人再生など、自己破産以外の手法を検討する(弁護士に複数案を出してもらう)。
5-6 専門家の選び方ポイントと注意点
- 自己破産の経験が豊富か、過去の実績や専門性を確認する。- 料金の明瞭性(見積り書面を出してくれるか)を必ず確認。
- 相談時の説明が分かりやすく、信頼できるかを重視する。
- 複数の事務所で相談して比較すること(相性・料金・提案が比較できます)。
用語集(簡潔)
- 免責:借金の返済義務を負わなくて良くなること
- 同時廃止:破産手続開始と同時に手続が終了する形態(財産なし等)
- 管財事件:管財人が選任され財産処分等が行われる事件
- 着手金:弁護士に事件を依頼する際の前払い費用
- 報酬金:事件終了後に支払う成功報酬
- 法テラス:日本司法支援センター(民事法律扶助を提供)
6. ケーススタディと実例解説 — 実際の流れでイメージを掴もう
以下は実在する組織名を出しつつ、典型的な事例を整理したケーススタディです。個人情報は匿名化していますが、実務でよく出会うシナリオをベースにしています。6-1 ケースA:サラリーマン(30代)——同時廃止で早期解決、分割で弁護士費用を支払った例
背景:- 借入合計:500万円(カードローン・消費者金融)
- 財産:ほぼ無(自動車なし)
- 相談先:地域の弁護士事務所で無料相談後に依頼
流れと費用:
- 着手金:分割で支払(当初5万円、その後月5万円×数回)
- 裁判所費用:事務所が立替え
- 手続き:同時廃止が見込まれ、申立て後2〜3か月で免責確定
結果:
- 取り立てが受任通知直後に停止
- 総費用:着手金と報酬を含めて約30万円程度(事務所のパック料金による)
ポイント:
- 財産が無かったため同時廃止で進み、管財予納金が不要だったことがコスト低減につながった。
6-2 ケースB:自営業者(40代)——事業債務が絡み管財事件になった例
背景:- 借入合計:1,500万円(事業資金含む)
- 財産:軽自動車、預金少額
流れと費用:
- 弁護士に依頼し調査の結果、管財事件に移行
- 裁判所から管財予納金の指示があり、20〜30万円程度を納付
- 弁護士費用(着手・報酬含む)はパックで50〜80万円程度に
結果:
- 管財人による財産の調査と配当が行われ、免責が付与された
ポイント:
- 事業系の借入があると管理が複雑になり、管財事件になりやすい。初動で弁護士と事業の資産整理を早めに行うことが重要。
6-3 ケースC:低収入(主婦・パート収入)——法テラス活用で弁護士費用の負担を軽減した例
背景:- 借入合計:300万円
- 収入:配偶者の扶養、本人はパート収入
流れと費用:
- まず法テラスへ相談、支援の要件を満たしていると判断され民事法律扶助を利用
- 弁護士費用は法テラスによる立替え(返済計画あり)
- 申立ては同時廃止で比較的短期間に解決
結果:
- 事務的負担を軽くして、免責が認められた
ポイント:
- 法テラスは経済的に困窮している方の強い味方。ただし収入・資産の審査があるため、状況を正確に説明すること。
6-4 ケースD:家計配慮型の費用設計と生活再建ロードマップ
背景:- 借入:住宅ローン以外で800万円
- 目的:生活再建を最優先に費用を抑えたい
提案された戦略:
- 任意整理と自己破産の比較検討:住宅を維持したい場合は個人再生を検討
- 弁護士と相談し、分割払いの案を作りながら、法テラスの併用可否を確認
結果:
- 個人再生が採用されることになり、弁護士費用は高めだったが住宅を保持できた
ポイント:
- 費用だけでなく、生活設計(住宅の維持、就業)を踏まえた選択が重要
6-5 ケースE:免責要件をクリアした実際の手続きの流れと費用推移
背景:- 借入合計:700万円、消費者金融中心
- 特筆点:一部浪費性の取引があったが、弁護士の主張で事情説明が認められた
流れ:
- 弁護士にて事情説明を整理(証拠書類の提出)
- 同時廃止で申立て、免責審尋で裁判官に口頭で事情を説明
結果:
- 免責が認められ、総費用は約35万円(弁護士報酬・実費含む)
ポイント:
- 不利に見える事情でも、適切な説明と資料で免責が得られることがある。自己判断で隠さずに弁護士に相談することが成功の鍵。
7. 弁護士の選び方と費用比較のコツ
弁護士選びで失敗すると、費用だけでなく結果にも影響が出ます。以下のポイントで比較しましょう。- 実績確認:自己破産の取り扱い件数や事務所の専門性を確認。
- 料金体系の透明性:見積りを文書で出してくれるか、追加費用の条件が明確かをチェック。
- 分割対応の柔軟性:支払い方法や分割回数、法テラス併用の有無を確認。
- コミュニケーション:説明がわかりやすく、信頼できるか。緊急時の連絡体制はどうか。
- 口コミ・評判:第三者レビューや知人の紹介なども参考にする。ただし評判だけで決めず面談で判断すること。
選ぶ際の具体的な質問例:
- 「私のケースで同時廃止になる見込みはどれくらいですか?」
- 「総額目安(着手金・報酬・実費・裁判所費用)を教えてください」
- 「分割は可能ですか?着手金の支払い条件は?」
- 「追加で費用が発生するケースを具体的に教えてください」
8. よくあるトラブル事例とその回避方法
- 事務所が後から追加費用を頻繁に請求:契約書で費用範囲を明確にする。- 相談時の説明と後の対応が違う:面談の内容は録音・メモを取り、重要事項はメール等で確認しておく。
- 連絡がつかない・対応が遅い:契約前に連絡方法と対応時間を確認する。
- 法テラスとの連携ミス:法テラス利用の条件や担当弁護士との役割分担を明確にする。
9. まとめ — 重要ポイントをもう一度
- 自己破産の弁護士費用は「同時廃止」か「管財」かで大きく異なる。事前の財産・債務の正確な把握が重要。- 着手金・報酬・実費・裁判所費用(特に管財予納金)が主なコスト。総額見積りは複数事務所で比較する。
- 法テラス(民事法律扶助)は経済的に困っている方にとって大きな支援制度。まず相談窓口に連絡してみること。
- 分割払いやパック料金など、弁護士事務所ごとの支払柔軟性を確認して無理のない資金計画を立てよう。
- 免責不可となる要素(詐欺的行為、重大な財産隠匿等)は事前に弁護士と整理しておくこと。正直に事情を伝えるのが最良の対応。
私見(経験から)
- 料金だけで選ぶのは避けましょう。費用が多少高くても経験豊富な弁護士は手続きの確実性や精神的不安の軽減に効くことが多いです。逆に安価な事務所は後で追加請求が出るケースもあるので契約時の確認が最重要です。
FAQ(簡潔まとめ)
Q. 着手金が払えないと依頼できない?A. 事務所によります。分割対応や法テラスの利用、事務所による立替え等が可能か確認しましょう。
Q. 破産後に働けなくなる?
A. 破産そのものが就業を禁止するわけではありません。信用取引や一定の職業制限がある場合もあるので、個別相談で確認してください。
Q. 破産手続はどれくらいで終わる?
A. 同時廃止なら数か月、管財事件なら数か月〜1年以上が一般的です(事案による)。
Q. 弁護士を替えたい場合どうする?
A. 契約書の解約条項を確認し、未払金の精算方法を確認したうえで別の弁護士に相談しましょう。
最後に一言(読者へのメッセージ)
自己破産の検討はつらい決断ですが、「どう準備し、誰に頼るか」を整理すれば道は開けます。まずは無料相談や法テラスで情報を集め、複数の弁護士の意見を聞いて最適な選択をしてください。困ったときに黙って耐える必要はありません。早めに相談して次の一歩を踏み出しましょう。出典・参考資料(この記事の根拠および参照元)
- 日本司法支援センター(法テラス) — 民事法律扶助制度の案内(https://www.houterasu.or.jp/)
- 裁判所(法務関連の手続案内) — 破産手続に関する案内(https://www.courts.go.jp/)
- 日本弁護士連合会(弁護士費用や相談の一般的な指針)—(https://www.nichibenren.or.jp/)
- 弁護士ドットコム(債務整理・自己破産の解説ページ)—(https://www.bengo4.com/)
- 各法律事務所の公開料金表・解説ページ(複数の事務所の公開情報を総合して相場感を提示)
(注)この記事は公開されている制度・事務所の料金表・司法情報に基づき作成しています。実際の費用や手続き詳細は弁護士・法テラス・裁判所等の最新の案内を必ず確認してください。
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