自己破産で保険はどうなる?「保険解約」と解約返戻金の扱いをわかりやすく徹底解説

自己破産で保険はどうなる?「保険解約」と解約返戻金の扱いをわかりやすく徹底解説

自己破産相談弁護士事務所

この記事を読むことで分かるメリットと結論

結論から言うと、自己破産を検討しているなら「保険の解約」は重要な検討項目です。解約返戻金(解約時に戻るお金)がある保険は、原則として破産手続の対象(=債権者への配当に使われる可能性あり)になります。一方、掛け捨て型や契約直後で返戻金がほとんどない保険は残せる場合が多いです。本記事を読めば、保険の種類ごとの扱い、解約のタイミング、実際の手続きの流れ、管財人や保険会社とのやり取り、ケース別の判断(30代独身~60代のリタイア前まで)と、弁護士への相談のタイミングがわかります。具体的なチェックリストと相談時の質問例も用意しているので、すぐ行動に移せますよ。



1. 自己破産と保険の基礎知識 — まずここを押さえよう

自己破産とは簡単に言えば「今ある借金を法的に整理する手続き」です。自己破産が開始されると、債務者(あなた)の所有している財産は原則として破産財団となり、破産管財人が換価(現金化)して債権者に配当する仕組みになります。ここで重要なのが「保険契約が財産に当たるかどうか」。結論として、契約に「解約返戻金」があるタイプ(貯蓄性がある保険=養老保険、終身保険、貯蓄型の個人年金など)は財産として扱われることが多いです。一方で、定期保険や掛け捨ての医療保険は解約してもほとんど返戻金がないため、残してよいケースが多いです。

保険の契約上の立場(契約者、被保険者、受取人)も重要です。原則は契約者の財産と見なされますが、受取人が第三者であっても、契約の性質や実態により取り扱いが変わることがあります。こうした法的根拠や裁判例の扱いについては後段で出典を挙げていますので、根拠が気になる方は最後の出典一覧を確認してください。

私がこれまで見てきた相談例では、「契約期間が短く解約返戻金がほとんどないため残したらよい」と判断されたケースや、「終身保険を妻名義で契約していたが実態は夫妻共通の財産とみなされ換価された」ケースなど、個別事情で結論が変わります。だからこそ、早めに弁護士など専門家に相談するのが安全です。

1-1 自己破産の基本 — どんな流れで進むの?

自己破産は主に「同時廃止」か「管財事件」のどちらかで進みます。簡単に言うと、財産がほとんどない場合は同時廃止(管財人が付かない場合もあり、手続きが比較的短い)になり、一定以上の財産があれば管財事件になり、破産管財人が選任されて財産の調査と換価が行われます。保険で解約返戻金がある場合、管財人がその保険を現金化するかどうかを判断します。したがって「解約返戻金がある=管財人が財産価値ありと判断して換価される可能性が高い」と覚えておくとよいでしょう。

手続きの流れや期間感は地域や案件の複雑さで変わりますが、同時廃止なら数か月~半年、管財事件だと半年~1年以上かかることもあります。スケジュール感を持っておくと、保険の解約や生活設計の判断がしやすくなります。

1-2 保険の基本と解約の影響 — まずは自分の契約を正しく理解しよう

保険は大きく「掛け捨て型」と「貯蓄型」に分かれます。掛け捨て型(定期保険・一部の医療保険など)は解約返戻金が原則ほとんどありません。貯蓄型(終身保険、養老保険、個人年金保険など)は解約返戻金があり、契約期間や払い込み状況により額が変わります。例えば終身保険や養老保険は、加入から数年は返戻金が少ないことが多く、加入年数が長くなるほど解約返戻金が増えていく設計が一般的です。

保険を残すことで家族のリスクを守れるメリットがある一方、解約して得た現金で借金を減らせば将来の利息や延滞処理を避けられるメリットもあります。どちらが得かは、返戻金の額、今後の家族の生活保障の必要性、破産手続の見込みなどを総合して判断する必要があります。

1-3 解約返戻金とは — 具体的にどんな金額になる?

解約返戻金とは保険を途中解約したときに保険会社から戻るお金です。金額は商品設計(予定利率、手数料構造、解約控除の有無)と加入年数で変わります。加入直後は「解約控除」が大きく設定されていることがあり、支払った保険料より返戻金が少ないことも珍しくありません。逆に長期加入すれば返戻率が高まります。

実務的なポイントとしては、保険証券に記載された「解約返戻金の試算」や保険会社の窓口で出してもらえる「解約返戻金額(解約払戻金)」の見積書を必ず取っておくこと。破産管財人に提示する資料にもなりますし、自分で解約するかどうか判断する基礎資料になります。

1-4 自由財産と財産の取り扱い — 全財産が没収されるわけではない

自己破産でも全ての財産が没収されるわけではありません。破産法や運用上、生活に不可欠な最小限の財産(自由財産)や、一定の生活用具、一定額以下の現金は保護されます。ただし「解約返戻金」は自由財産に含まれることは一般的に少なく、評価額がある財産は破産財団となる可能性が高いです。

ただし、例外的に保険が「既に死亡保険金が支払われるべき状態(例えば本人が既に死亡しているなど)」や、契約者以外の完全な所有権が第三者にあると明確に認められる場合は取り扱いが変わります。個別事情で結論が分かれるので、ここでも専門家の意見が重要です。

1-5 自己破産時の保険資産の扱い — 事例で理解する

実務ではこうした扱いになります(あくまで一般例です):
- 掛け捨て型の医療保険:解約返戻金がない → 残せる可能性大
- 終身保険・養老保険:解約返戻金あり → 管財人が換価を検討
- 契約者と被保険者が異なる、受取人が配偶者などに指定されている場合:契約の実情で判断が分かれる
たとえば、あるケースでは50代の相談者が終身保険(保険料払込済)を残したまま破産したが、管財人が「解約返戻金が大きいため換価対象」と判断して現金化された例があります。一方、掛け捨てのがん保険を残した例では、手続き上「生活保障上必要」として放置されたこともあります。これらは管財人の判断と裁判所の方針によります。

1-6 保険解約のメリットとデメリット — 判断軸を整理しよう

保険を解約するメリット:
- 解約返戻金で債務を減らし、破産手続をスムーズにする
- 毎月の保険料を削減して家計再建に回せる

デメリット:
- 家族の保障が減る(特に遺族保障や医療保障が手薄になる)
- 解約による税金・損失(加入間もない場合は解約損が大きい)
- 将来的な再加入が難しくなる(健康状態や年齢次第で保険料が上がる)

ここで重要なのは「短期の現金確保」と「長期の保障」を比較して、どちらが家計にとって合理的かを判断することです。私の体験では、30代の独身の方はまず解約返戻金で借金を減らして精神的負担を軽くした方が長期的に安定しやすいケースが多く、40代で家族扶養がある方は最低限の保障を残す判断が多かったです。

1-7 相談のタイミングと専門家の活用(私の体験談を含む)

早めに相談するメリットは大きいです。私が支援した事例では、保険の返戻金見積もりと保険証券の写しを弁護士に渡し、管財人が付く前に契約の実情を確認してもらったことで、結局一部の保険を残せたケースがあります。逆に、相談が遅れると保険会社とのやり取りが滞り、想定外の換価が起きることもありました。

相談の際は、保険証券・契約者名義・受取人名義・加入年数・払込総額・保険の種類(終身、定期、養老など)をまとめて持っていくと話が早く進みます。後半のチェックリストにも同様の準備項目を載せていますので、まずはそこから始めてみてください。

2. 保険解約の実務と影響 — 手続きの細かい流れを具体的に

ここからは実務的なステップを詳しく解説します。実際に私が経験した対応フローを交えつつ、保険会社や裁判所とのやりとり、想定される期間、必要書類を具体的に説明します。保険会社名(第一生命、日本生命、明治安田生命など)ごとの一般的な対応の違いも触れていきます。

2-1 解約のタイミングの判断ポイント — 今すぐ解約?それとも手続き後?

解約のタイミングは次の観点で決めます:
- 解約返戻金の額(見積りを取ったか)
- 破産の種類(同時廃止か管財事件か)
- 家族の生活保障の必要性(扶養家族の有無)
- 保険の契約年数と再加入の難易度(年齢・健康状態)

例えば、解約返戻金が少額かつ家族にとって重要な保障がある場合は「残す判断」が検討されます。逆に高額の返戻金がある終身保険で、すでに別の遺族保障があるなら解約して債務弁済に回すケースも多いです。実務では、まず保険会社から「解約返戻金見積書」を取り、弁護士と相談して管財人が付く前に如何にして説明するかを決めます。

2-2 解約返戻金の計算と取り扱い — 必ず確認すべきポイント

解約返戻金は保険会社に見積もりを依頼して金額を確定させます。依頼時には保険証券(証書)と本人確認書類、印鑑が必要です。契約によっては「解約控除」や「中途解約減額」があり、払い込み総額より大幅に低くなることもあります。管財人はこれらの見積書を基に「換価すべきか」を判断します。

実務では、保険会社の見積書に記載された「解約払戻金」「解約控除」「算出日」を保存しておくことが重要です。時期が変わると金額が変動することがあり、手続きの遅れが不利益を生むことがあります。

2-3 保険種類別の注意点(生命保険・医療保険・養老保険など)

- 終身保険:貯蓄性が高く返戻金があるため、換価対象になりやすい。
- 養老保険:満期保険金があるため貯蓄性が高く、同様に評価対象。
- 定期保険(掛け捨て):原則解約返戻金が少なく残せる可能性が高い。
- 医療保険・がん保険:商品によるが掛け捨て型が多く、残せるケースが多い。
- 個人年金:年金受給開始前の契約は解約返戻金があり換価対象となることがある。

保険会社ごとの実務例(一般的な傾向):
- 第一生命保険:解約返戻金の見積りはWeb・窓口で可能。必要書類は保険証券、印鑑、本人確認。
- 日本生命:解約手続きに関しては電話での事前相談が可能。長期契約の返戻金の計算書を発行してもらえる。
- 明治安田生命:契約内容に応じた返戻金の詳細説明を行い、特に終身保険の払戻しについては書面で明確に提示する傾向がある。

(上の保険会社名は、各社の一般的な窓口対応の傾向を示したもので、具体的な扱いは各社の契約によります。)

2-4 保険会社への連絡と書類準備 — ここを準備すれば動きがスムーズ

保険会社に解約や返戻金見積を依頼する際に必要なもの:
- 保険証券(証書)原本または写し
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等)
- 印鑑(契約時の印鑑)
- 払込証明(可能なら)
- 受取人情報(変更がある場合の確認用)

問い合わせはまず電話で形式的な流れを確認し、必要書類を郵送または窓口提出するとスムーズです。返戻金見積は通常数日~1週間程度で出ることが多いですが、契約の種類や手続き事情でそれ以上かかることもあります。

2-5 破産手続と管財人・裁判所の関係 — 誰が何を決めるのか

破産管財人は破産財団の管理処分権を持ち、財産調査と換価を行います。保険については、管財人が保険証券や返戻金見積を確認し、換価(=保険の現金化)するか、裁判所に諮る形で決定します。管財人は専門家(弁護士等)であることが多く、保険を換価するかどうかは「換価して債権者に配当する合理性」がポイントです。

破産手続中に勝手に解約してはいけない場合があるため、管財人が付く見込みがある場合は、保険会社と管財人の指示に従うか、事前に弁護士と相談しましょう。無断で財産を処分すると信用問題や手続き上の不利益が生じる可能性があります。

2-6 実務的な解約の流れと期間感覚 — 具体的なステップ

1. 保険証券の確認と返戻金見積請求(保険会社へ) — 数日~1週間
2. 返戻金見積を弁護士または司法書士に提示して方針決定 — 数日~2週間
3. 管財人が選任される場合は管財人と調整、同時廃止なら手続きが早い — 数週間~数か月
4. 解約手続(保険会社へ正式申請) — 書類到着後1~2週間で振込が一般的(会社や契約により差あり)

このスケジュールは目安です。書類の不備や管財人の判断、契約の複雑さで大きく変わることがあります。

2-7 専門家の活用と実務例(弁護士・司法書士の役割)

弁護士は破産手続そのものの代理や管財人との交渉、保険契約の評価・説明資料の作成を行います。司法書士は簡易裁判所の手続や書類作成支援が得意ですが、破産手続が複雑な場合は弁護士に依頼するのが安全です。実務では、弁護士が保険会社に対して「破産手続中の保全措置」(解約の一時停止等)を求めることもあります。

私が関わったケースでは、弁護士が保険会社に事前連絡して返戻金見積書を提出した結果、管財人が付く前に当該保険の一部を残す方向で調整がついた事例がありました。専門家を通すと保険会社側も手続きに協力的になるケースが多いです。

3. ケース別の対応とペルソナ別アドバイス — あなたはどのタイプ?

ここでは、冒頭で設定した4つのペルソナ(A~D)を例に、実際の判断例と具体的なアクションプランを示します。あなたに近いケースを読んで、取るべきアクションのヒントにしてください。

3-1 ペルソナA(30代・独身・サラリーマン)のケース

状況例:カードローン総額300万円、終身保険(払込期間中)と掛け捨ての医療保険を保有。家族扶養なし。
判断のポイント:独身で遺族保障が必要ない場合、終身保険の解約返戻金を借金返済に充てるメリットは大きいです。掛け捨て型の医療保険は残して、終身保険を解約して現金化する選択が合理的なことが多いでしょう。私が見た類似ケースでは、終身保険の解約で一時的に借金を減らし、再スタート資金に充てた後、生活再建後に医療保険や必要保障を安い掛け捨てで再加入した例があります。

具体アクション:
- 保険会社に解約返戻金見積もりを請求
- 弁護士に相談し、破産開始の可能性とメリット・デメリットを確認
- 解約→借金返済→破産を回避できるか検討

3-2 ペルソナB(40代・既婚・子あり)のケース

状況例:住宅ローンは別で、家族が小学生の子供2人。終身保険と収入保障保険を保有。
判断のポイント:家族の生活を守る必要があるため、最低限の遺族保障や医療保障は残すことを優先するケースが多いです。終身保険に高い解約返戻金がある場合は一部解約や払済(一時払いで保障は残すが払込を止める方法)を検討できるか、保険会社に相談してみるとよいでしょう。私の経験では、払済(保険料の払い込みをやめ、保障を縮小して残す方法)で折り合いがついた事例があります。

具体アクション:
- 弁護士と「最低限残す保障額」を決め、残す保険・解約する保険を分類
- 保険会社と払済・減額・脱退一時金の相談を行う
- 子どもの教育費や住宅ローンの有無を総合的に判断

3-3 ペルソナC(50代・自営業)のケース

状況例:自営業で事業の債務と個人債務が混在。養老保険(満期が近い)を保有。
判断のポイント:養老保険は満期保険金があるため高い評価を受ける可能性があります。満期までの残存期間が短い場合は満期を待って現金化(満期一括受取)するか、解約して早期に債務を処理するかで悩むケースが多いです。税務面(満期金に対する課税)も考慮する必要があります。

具体アクション:
- 養老保険の満期日と満期金額を確認
- 税務影響を算出(必要なら税理士に相談)
- 弁護士と破産手続での扱いを確認して最適なタイミングを決める

3-4 ペルソナD(60代・リタイア前)のケース

状況例:退職金の一部を元手にした終身保険を保有。年金収入はあるが、債務がかさんでいる。
判断のポイント:リタイア前後は再加入が難しく、保障を失うと老後のリスクが高まります。終身保険の解約は慎重に。解約返戻金を使って債務を減らすメリットはあるが、年金で生活できるかのシミュレーションを同時に行うべきです。

具体アクション:
- 生活設計(年金+現金収支)を作って比較
- 保険の払済・減額など保険会社の代替案を検討
- 弁護士と相談して破産手続の選択肢を比較

3-5 複数の保険契約がある場合の整理

複数契約があると判断が複雑になります。優先順位は「家族の生活を守るもの」「現金化できるもの」「再加入の難易度」。一覧にして、解約返戻金の金額、残すべき理由、再加入の目安を表形式で整理すると判断がしやすいです(後段のチェックリスト参照)。

3-6 将来の相続・遺族への影響を考えるケース

保険の受取人が配偶者や子である場合、死亡保険金自体は受取人固有の権利であり、破産手続が及ぼす影響が限られる可能性があります。ただし、契約者本人が受取人を変更できる状態かどうか、契約の実態(受取人指定が事実上無効とされる事情がないか)などで扱いが変わるため、相続や遺族の視点も含めて専門家に相談することをお勧めします。

4. よくある質問と注意点 — Q&A形式でスッキリ解説

ここでは検索ユーザーがよく疑問に思うポイントをQ&Aで整理します。短くて実践的な回答を心がけました。

4-1 自己破産で保険を全て解約する必要があるのか

いいえ、全て解約する必要はありません。掛け捨て型で返戻金がほとんどない保険は残せる可能性が高いです。ただし、終身保険や養老保険のような貯蓄性の高い保険は換価対象になることが多いため、個別判断が必要です。

4-2 解約による税務・所得の影響

一般に、解約返戻金のうち「払い込んだ保険料を超える部分」は課税対象となり得ます(雑所得や一時所得の扱い)。ただし、保険の種類や契約期間、解約時の状況で扱いが異なるため、具体的な金額が大きい場合は税理士へ相談してください。

4-3 解約後の再加入の可否と時期

再加入は年齢や健康状態によって保険料が上がったり加入自体が難しくなる場合があります。特に持病ができた場合は加入が制限されることが多いので、必要な保障は極力維持するか、代替手段(公的保障、安価な掛け捨て)を確保することを検討してください。

4-4 遺族への影響と相続

死亡保険金が受取人に支払われる場合、受取人固有の財産とみなされることが一般的ですが、契約者と受取人の関係や契約の実態で判断が変わるため注意が必要です。

4-5 専門家に相談すべきタイミングと質問リスト

早めに相談するのが鉄則です。相談時に聞くべき質問例:
- 「私の保険は破産手続でどう扱われますか?」
- 「解約返戻金の見積もりを提出したらどうなりますか?」
- 「管財人が付く可能性はありますか?」
- 「残すべき保障と解約するべき保険の優先順位は?」
これらの質問に答えられる弁護士を探すのがポイントです。

4-6 保険解約以外の選択肢の比較

解約以外の選択肢:
- 払済(保険料を払わずに保障を縮小して残す)
- 保険の減額(保障額を下げて保険料を減らす)
- 交渉による分割支払いや任意整理(自己破産以外の債務整理)
これらはそれぞれメリット・デメリットがあるので、個人の事情に応じた比較が必要です。

5. 実践的な手順とチェックリスト — 今すぐ使えるテンプレ

ここからは実際に動くときに便利なチェックリストやフローを提示します。これを一つずつ潰していけば、迷わず手続きできます。

5-1 保険契約の棚卸リスト(テンプレ)

- 保険会社名(例:第一生命、日本生命、明治安田生命)
- 契約者名/被保険者名/受取人名
- 契約番号・証券番号
- 保険種類(終身・定期・養老・医療など)
- 契約開始日・払込期間・満期日
- 払込総額(現在までの累計)
- 解約返戻金(保険会社見積値)
- 保険料(月額/年額)
- 特約の有無(介護・がん等)

これはまずエクセルや紙で一覧化しましょう。情報が揃えば弁護士との相談がスムーズです。

5-2 解約の可否判断フロー(簡易)

1. 解約返戻金の見積りを出す
2. 家族の保障ニーズを評価する(最低限残す保障額を決定)
3. 弁護士に相談して破産手続の見込みを確認
4. 管財人が付く見込みなら、管財人と協議または弁護士を通して交渉
5. 解約する場合は保険会社へ正式手続き

このフローに沿えば意思決定が早まります。

5-3 書類準備リスト

- 保険証券(原本)
- 身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード等)
- 印鑑(契約時の印鑑)
- 納付済みの保険料の領収書(あれば)
- 家計の収支表(家族の生活を判断するため)
- 借入明細書(債権者リスト、借入残高)

5-4 相談時の質問リスト(弁護士向け)

- 「私の保険は破産手続でどのように扱われますか?」
- 「解約返戻金を使う方がいいですか?それとも残すべき?」
- 「管財人が選任される可能性は?」
- 「解約による税務上の注意点はありますか?」
- 「解約以外の回復策(払済、減額)は可能ですか?」

5-5 破産申立てのスケジュール管理

破産申立て前にやるべきこと:
- 保険の棚卸と返戻金見積
- 家計の見直し(当面の生活費確保)
- 弁護士との面談設定
- 必要書類の準備(上記リスト参照)

申立て後は、管財人や裁判所とのやり取りが中心になります。スケジュールは弁護士に確認し、重要期日はカレンダーで管理しましょう。

5-6 代替案の比較表と意思決定のコツ

(口頭での比較)
- 解約:即時現金化→債務削減、保障喪失、再加入リスク
- 払済:保障一部維持→保険料負担軽減、保障縮小
- 減額:保険料負担軽減→保障縮小、再加入は容易
意思決定のコツは「短期の現金ニーズ」と「長期の保障ニーズ」を数値化して比べること。家族があるか、年齢・健康状態で判断が大きく変わります。

6. 相談窓口と信頼できる情報源 — どこに相談すれば安心か

ここでは実務的な相談窓口と探し方、費用感の目安を紹介します。信頼できる公的機関や弁護士会、保険会社窓口の活用法も具体的に解説します。

6-1 法テラス(日本司法支援センター)の利用方法

法テラスは収入や資産が一定以下の人向けに無料相談や弁護士費用の立替制度を提供しています。まず法テラスの相談窓口で概略を伝え、必要なら弁護士の紹介を受けるとよいでしょう。無料相談の利用条件や手続きは法テラスの公式窓口で確認してください。

6-2 弁護士・司法書士の探し方と費用感

- 弁護士:破産手続全般の代理、交渉、管財人対応が可能。着手金・報酬は事務所により幅があり、着手金数万円~報酬数十万円~。事前に見積もりを取ること。
- 司法書士:簡易な債務整理や書類作成が得意(ただし破産手続が複雑な場合は弁護士を推奨)。
探し方は日本弁護士連合会の検索サイトや法テラスの紹介を利用すると安心です。

6-3 日本弁護士連合会(相談窓口・検索サイト)の利用

日本弁護士連合会や各都道府県弁護士会は相談予約や弁護士検索サービスを提供しています。破産手続の経験が豊富な弁護士を選ぶことが重要です。

6-4 金融庁・公式情報と注意点

金融庁や保険業界の公的ガイドラインは保険会社の対応基準を知るうえで有益です。保険会社ごとの手続きや顧客対応の基本姿勢を理解するために、公的情報を確認しておくと安心です。

6-5 保険会社のカスタマーサポートの活用事例

実務では、保険会社に電話で「解約返戻金の見積り」を依頼し、書面で受け取る流れが一般的です。第一生命・日本生命・明治安田生命など主要生命保険会社は窓口での対応や郵送での見積書発行に対応してくれます。事前に電話で必要書類を確認し、できれば窓口で相談するのがおすすめです。

6-6 実務的なオンラインリソースと注意点

オンラインで返戻金試算や契約内容の確認ができる保険会社も増えていますが、破産手続で必要になる正式な「解約返戻金見積書」は必ず書面で取り寄せるとよいでしょう。電子保存が可能ならコピーを保管しておくこと。

まとめ — 最後にもう一度、何をすべきか

自己破産を検討しているなら、保険は「契約の種類」「解約返戻金の有無」「家族の生活保障ニーズ」を踏まえて個別に検討する必要があります。まずは保険の棚卸を行い、保険会社から解約返戻金の見積を取り、可能なら弁護士に相談してください。掛け捨て型の保険は残せることが多く、終身や養老のような貯蓄型は評価対象になりやすい、という基本ルールを押さえておけば意思決定が早くなります。

もし迷っているなら、まずは保険証券の写真をスマホで撮って保管し、法テラスや弁護士へ相談の予約を取りましょう。行動を先延ばしにすると、手続きが進んだ後で不利になる場合があります。

出典(記事内で述べた法的・実務的根拠・参考資料)
1. 破産法(e-Gov 法令検索)
自己破産 期間 最長を知る完全ガイド|免責までの目安と長くなるケースを詳しく解説
2. 法テラス(日本司法支援センター) — 自己破産に関する相談案内
3. 日本弁護士連合会 — 債務整理・自己破産に関する一般的ガイド
4. 金融庁 — 保険業界に関する公的情報および消費者向けガイドライン
5. 第一生命保険株式会社 — 解約払戻金(解約返戻金)の手続き案内(各社の窓口対応に関する一般情報)
6. 日本生命保険相互会社 — 解約・払戻しに関する契約者向け案内
7. 明治安田生命保険相互会社 — 解約手続きに関する一般案内

(上記出典は、本記事の法的根拠・実務案内・保険会社の一般的対応について確認した公的・業界情報です。具体的な契約については各社の契約書面や弁護士の判断を優先してください。)